ロックバンド・teto(テト)の「teen age」という楽曲に関し、「既存作品の盗作ではないか?」という疑惑が持ち上がっています。
今回は、「元ネタ」とされる音楽との聴き比べを行いつつ、事の真相について考察を行ってみました!
確かに2曲はそっくりだが…
正直に言えば、私自身は最初にteen ageを耳にしたとき、THE YELLOW MONKEYの代表曲・JAMに雰囲気が似てるな~って思ったんですよ(笑)
まぁ、よくよく探せば「似たような雰囲気の曲」はたくさん存在するタイプの音楽だと感じたわけです。
しかし今回の騒動にて盗作元・パクられ元とされている、APRICOTの「TOWN TOWN」という楽曲をチェックしたところ、これはもう雰囲気や曲調というレベルを超えて、メロディ・ラインまでがそっくりだという印象を受けたんですよね;
ちなみにAPRICOTは既に解散しているグループになります。
もちろん、この世に存在するすべての音楽は限られた音の組み合わせによって構成されるわけですから、パッと聞いて「似ているな」と感じる作品が生まれることは無理もないことなんです。
しかも、音楽には幾つかの決まった「パターン」があるので、音の組み立て方が無限に存在するわけでもないんですよね。
このパターンの部分についてもう少し詳しく言えば、「コード進行」といった話になってくるのですが…。
個人的には、「演歌」を思い浮かべるのが一番分かりやすいと思います。
演歌って、詳しく聞き込まないとどれも同じ曲に聞こえませんか?
これもやはり、演歌の音の運びには「演歌っぽい」パターンがあるからなんですよ。
ですから、音大出身者など、ある程度音楽の分野に明るい人であれば、カラオケで全く知らない演歌の曲を入れたとしても、歌詞さえ分かれば大体きれいに歌えちゃうんですよね^^;
ただ、以上のような点を加味したとしても、話題の2曲はそっくり過ぎる気がします。
限りなく黒に近いグレー!?
というのも、いくら音の進行の仕方におきまりのパターンがあるとはいえ、それぞれの曲を別個の色に差別化するメロディ・ラインまで瓜二つなんてことは、あってはならないことなんです。
違う人が違うタイミングで作曲活動を行い、コード進行もメロディ・ラインも偶然一致してしまうという状況は、さすがに考えられませんよ;
しかしteto「teen age」とAPRICOT「TOWN TOWN」は、このレベルで聞き比べてみてもやっぱりそっくりなんです!
もちろん、teto側の主張を確認しない限り「絶対に盗作!」と言い切ることはできませんが、元ネタとして参考にしたというレベルの行動まで含めれば、限りなく黒に近いグレー判定で「盗作の事実はあった」といえるのかもしれません。
また作曲者の意図しないところ、いわば無意識のうちに、昔聞いたメロディ・ラインをあたかも自作のもののように思い込んで創作活動に取り掛かった…なんて可能性もあると思います。
結構有名な逸話だと思いますが、ビートルズの超絶名曲「Yesterday」のメロディはポール・マッカートニーが夢の中で思い付いたもので、余りにも明快にイメージが出てきたため「既存曲のメロディではないか?」と、制作前に確認作業を行ったといいます。
極論を言ってしまえば、全ての創作活動は別の事象から何らかの影響を受けていることを否定できませんよね。
ただ、意図的に他者の創造物のエッセンスを盗むということは、絶対にあってはならないわけで…。
明確な判定を下しにくい分、なかなか難しい問題だと思います。
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