ラップ集団・梅田サイファーの曲を聞きながらふと疑問に感じたのですが、タイトルの「トラボルタカスタム」とは、いったいどういう意味なのでしょう?
歌詞の中にもタイトルと紐づいているようなワードが散見され、詳細を確認したくなったので、リサーチを進めました。
トラボルタカスタムの元ネタは「ジョン・トラボルタ」
結論から申しますと、トラボルタカスタムのトラボルタとは、アメリカの俳優「ジョン・トラボルタ(John Travolta)」のことを指しているそうです。
ジョン・トラボルタといえばダンサーや歌手としても著名な人物で、世界的な大ヒットを飛ばし若者文化に大きな影響を与えた「サタデー・ナイト・フィーバー」や「グリース」などへの出演により、70年代に一世を風靡しましたね。
ことサタデー・ナイト・フィーバーは彼の出世作として余りにも有名であり、楽曲「恋のナイト・フィーバー」や片手で点を指さす決めポーズは、いまだに世界中で認知されています。
映画で見せたトラボルタの風貌も含め、同作を元ネタにした表現は数えきれないほど多いですね。
トラボルタカスタムの意味は?
サタデー・ナイト・フィーバーは、日頃のうっぷんを毎週土曜のディスコで晴らしているジョン・トラボルタ演ずる青年トニーが、そこで出会った女性・ステファニーのダンスと生き方に心を開かれ、新しい生活へ目覚めて大人へ脱皮していくさまを描いた映画です。
そして梅田サイファーのアルバムは「ジョン・トラボルタみたいにラップを、ビートをカスタムしていこうぜっていうコンセプト」のもと生み出されたといい、このコンセプトこそが「トラボルタカスタム」という彼らの造語につながったそうですね!
歌詞に登場する「ステファニー」というワードも、サタデー・ナイト・フィーバーのヒロイン女性の名前というわけです。
加えて「アフロさえも嫉妬する トラボルタカスタム」というフレーズは、ヒップホップの本場たるアフロ・アメリカンな人たちが嫉妬するほどの…という意味の他に、髪をアフロにしてディスコで踊っていたサタデー・ナイト・フィーバーの登場人物たちと掛けた部分もあるといいます。
なるほど本人たちによる解説をチェックしてみると、トラボルタカスタムという作品がかなり深く映画に影響を受けているとよく理解できますね^^
とはいえ梅田サイファーの最新作が、サタデー・ナイト・フィーバーの音楽にそっくり似ているということでは決してありません。
そういう表層的な話ではなくて、映画の根底にあるメッセージ性やカルチャー的な部分に、ヒントや着想を得たといったところでしょう。
いずれにせよトラボルタカスタムを制作の背景まで理解した上で聞いてみると、より深みのある楽しみ方ができると感じました。
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