28日に行われた選抜高校野球大会の2回戦・習志野(千葉)対星稜(石川)戦の試合後に、星稜・林 和成監督が習志野サイドに対し、「サイン盗み」を疑い直接抗議を行ったことが物議を醸しています。
それにしても一連のニュースに目をとおしながらふと思ったのですが、サイン盗みって明確な「ルール違反」なのでしょうか?
あるいは「禁止されてはいないが、フェアではないので行わないのが暗黙のルール」みたいな、いわゆる紳士協定的な扱いなんですかね??
大変気になったので、詳しく調べてみました。
高校野球では「禁止行為」に該当!
リサーチの結果、高校野球におけるサイン盗みは「周知徹底事項」として禁止が通達されていると判明しました。
高野連が98年に「マナーの向上」の指導要綱として、二塁走者やベースコーチが捕手のサインを見て打者にコース・球種を伝えたり、ベースコーチが走者の触塁に合わせて「セーフ」のジェスチャーをする等の行為を禁止しているのです!
99年のセンバツから適用され、該当行為に対しては審判が口頭で指導することになっていますね。
つまり「何となく卑怯だからしてはダメ」というよりも、明確なルールとして禁止されているわけです。
「サイン盗み」は取り締まりづらい?
ちなみにサイン盗みは高校野球以外においても度々問題視されてきました。
MLBでは「サイン盗みはベースボールの一部」といわれるほど横行しており、どの球団もやっているとの認識で黙認されている部分もあったのですが、アップルウォッチを使用してのサイン盗みが発覚して以降はさすがに歯止めが利かなくなると、「電子機器を使ったサイン盗みは違反」とのルールが改めて確認されましたね。
日本プロ野球においても不正行為を排除するためとして、試合中に外部から球種などを伝達する行為を「禁止」する申し合わせがなされています。
しかしながらサイン盗みは禁止という原則があっても、これに該当するような行為には様々な程度・手段が存在するため、明確なルールを作りづらいという実情はありますね。
「不正か、戦略か?」が非常に線引きしづらいのです!
例えばサイン盗みではなく「投手のクセがばれているだけ」といわれたら、ああ、そうか…という感じですし、客観的な判定も難しいんですよ。
それゆえサイン盗みの話題になると、「スポーツマンシップ」「フェアプレー精神の徹底」というような、精神論的な切り口がことさら引き合いに出されるのでしょう。
もちろん、そのような観点もあってしかるべきだとは思うのですが、やはり勝負の世界ですから「勝敗よりマナー優先」というのも無理がありますよね。
何にせよ今回の件も、両校が納得できる着地点にたどり着けば良いのですが…。
この記事へのコメント一覧
この記事へのコメントはありません。