日経電子版TV CM「『見えてきた?』個人宅配」篇の一部セリフについて、SNS等を通じて聞き取りづらいという声が上がっています。
なるほど言われてみると、出演者たちの口調が余り演技然としていないため、一度聞き流した程度では理解できないかもしれませんね。
実際にモヤモヤしている方も大勢いらっしゃるようなので、セリフの全容を整理しました。
個人宅配篇のセリフを紹介!
早速ですが、CMのセリフを押さえていきましょう。
(チャイム音)
女性住民:あ、でるでる。
宅配業者:どうも~。
女性住民:だれ?
宅配業者:お届け物です。
女性住民:えっ? あ~、全っ然、ぽくないから。
宅配業者:サインお願いします。
男性住民:なるほどね。
どうやら女性住民が戸惑った様子で口にする「あ~、全っ然、ぽくないから」というセリフと、その後宅配業者がサインを求める言葉に対して、何を言っているのか分からないという意見が多く寄せられている模様です。
確かに全然ぽくないという言い回しは砕けた話ことばですし、宅配業者の応答もかなり短く一瞬で流れてしまいますからね;
ともあれ落ち着いてチェックすると、全く聞き取れないということではありません。
荷物を受け取った女性は、宅配便を届けてくれた人物が普段着の女性で余りも配達員っぽくなかったため、一瞬誰が訪ねてきたのか呑み込めずに混乱してしまったー。
今回のCMでは、そのような場面が描かれているわけですね!
「見えてきた?」シリーズが難解!?
さて日本経済新聞が以前よりO.A.している「見えてきた?」シリーズは、「その裏には経済がある。」というキャッチコピーを軸に展開されます。
CMのストーリーを通じてどんな身近な風景にも裏には経済があることを具体的に表現しながら、昨日まで見過ごしていたものが一つにつながり、俯瞰して見えてくるときがあると伝えているわけですね。
そして日々の何気ない一幕にも経済を読み取るきっかけとして、日経電子版が一役買うことをアピールし、「情報をつかもう。未来のチャンスを見つけよう。きっと、あなたの世界は変化する。」と購読を促している流れです。
このように順を追って押さえていくとCMの趣旨についてよく理解できるのですが、それこそ何でもないような場面に“経済”を感じるセンスが日経電子版に目をとおしていない不特定多数の視聴者にも求められるため(笑)、同シリーズに対しては「意図が分かりづらい」との声が以前より寄せられています。
当ブログにおいても、以前「見えてきた?」シリーズの別バージョンについて、解説を加えたことがありますね^^;
今回ピックアップした個人宅配篇に絡んでも「何が言いたいのか…」と首を傾げている方がいらっしゃるようですので、そのストーリーをもう少し深掘りしてみましょう。
さて個人宅配篇のキモは、「なぜ、普段着の女の子が宅配便を届けているのか?」という部分に集約されていますよ!
近年、インターネットを介して単発の仕事を受発注するギグエコノミーが浸透しつつあります。
その背景には、宅配など人手不足が深刻な業界の姿が見え隠れしますね。
一方企業の働き方改革の一環として、「副業解禁」が進んでおり、人々の就労のカタチは実に多彩なものとなってきています。
一つの企業に雇われず、働きたいときに働くというスタンスを取ることが可能になってきているわけで、そのような経済の潮流・変化が、同CMに登場する「普段着の女性配達員」の姿に集約されているのです。
そのことを敏感に察知した男性住民が配達員の背中を眺めながら、「なるほどね」と思わず口にしているんですね^^
加えてCMの展開は「自分はどう働きたいのか、見えてきた?」との問いも、視聴者に投げかけています。
やはり少々難解だとは感じますが、面白いCMですよね。
なお、今回の「見えてきた?」シリーズの別のCMは日経電子版の公式サイトにて閲覧可能なので、興味のある方は是非見てみて下さい。
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