学童保育の苦情クレームはどこに言えばよい?窓口を調査

労働・疾病などの理由で、放課後や夏休みなどに保護者が家庭にいない児童を預かり、集団生活や遊びをとおして児童の健全育成を図るとともに、保護者が安心して働くことのできる環境を提供する「学童保育」

地域によって「放課後児童クラブ」「学童クラブ」「児童クラブ」など呼び名は様々であり、児童福祉法では「放課後児童健全育成事業」と呼ばれています。

“安心して働き続けたい”“子どもに安全で充実した放課後の時間を過ごさせたい”という保護者の方たちの切実な願いから生まれた学童保育は、子育て支援の点で非常に重要な役割を果たしていますが、学童に対する苦情・クレームがある場合、どこへ連絡や電話を入れると良いのでしょうか?

苦情クレーム受付窓口や問い合わせ先などを調べてみました。

「放課後児童健全育成事業」の概要を押さえよう!

(画像引用:https://momonestyle.com/what-school-childcare)

さて厚生労働省の「放課後児童クラブ運営指針解説書」に目をとおし、放課後児童健全育成事業の「運営主体」について確認してみると、「放課後児童健全育成事業は、市町村が行うこととし、放課後児童クラブの運営については、育成支援の継続性という観点からも、安定した経営基盤と運営体制を有し、子どもの健全育成や地域の実情についての理解を十分に有する主体が、継続的、安定的に運営することが求められる」との説明が加えられていました。

そもそも平成24年8月に成立した子ども・子育て支援法において、放課後児童健全育成事業は、市町村が実施の責任を担う「地域子ども・子育て支援事業」と位置付けられています。

また事業の質を確保するために、同法成立に伴う児童福祉法の一部改正において、児童福祉法第34条8の2第1項では「市町村は、放課後児童健全育成事業の設備及び運営について、条例で基準を定めなければならない。この場合において、その基準は、児童の身体的、精神的及び社会的な発達のために必要な水準を確保するものでなければならない」とされ、市町村が条例で設備及び運営についての基準を定めるべきことが規定されました。

つまり学童クラブ事業(放課後児童健全育成事業)は、「放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準」を踏まえた上で、“各区市町村が条例で基準を定めて事業を実施”しているのです。

以上を鑑みれば、学童保育のお問い合わせ先も、おのずと明らかになりそうですね。

お問い合わせに関する情報をチェック!

一方で「放課後児童クラブ運営指針解説書」は、放課後児童クラブの運営主体に対して、「放課後児童クラブでは、子どもや保護者、地域住民等からの要望や苦情があった時、それをどこに相談すればよいかを示しておく必要があります。要望や苦情の受付担当者を決め、そのことを放課後児童クラブ内に掲示する、通信等に掲載するなどにより、子どもや保護者等に知らせておくことが求められます」と教示しています。

加えて基準第17条第1項では、放課後児童クラブの運営主体は、「その行った支援に関する利用者又はその保護者等からの苦情に迅速かつ適切に対応するために、苦情を受け付けるための窓口を設置するなどの必要な措置を講じなければならない」とされていますね。

大前提として、学童の苦情・クレームは“放課後児童クラブの運営主体”に伝えると良いわけです。

とはいえ直接運営主体と話をするのが、難しい場合もあるでしょう。

そのようなときには、前述のとおり、学童クラブ事業には各区市町村が関わっているため、お住まいの地域の自治体に相談を持ち掛けるのが良さそうです。

具体的には、市役所の子育て支援課などですね。

各自治体のホームページへアクセスすると、そのほとんどが電話・メールなど、様々な連絡手段を提示していますから、まずは関連の情報を当たってみてください。

なお、実際に学童に関する相談を届けたことがある方の経験談をチェックしたところ、市長室へ話を持ち掛けてみた…という声も聞かれました。

以上、問い合わせ時の参考になれば幸いです。

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