数年前からO.A.されている旭化成・企業CMのBGMが、すごく素敵な仕上がりです。
不思議な魅力をたたえる女性ボーカルはもちろんのこと、曲そのものも美しく、思わず聞き入ってしまいますね。
ネットの反応をチェックしてみると、やはり多くの方が登場初期から同CMソングに好感を抱いているようなので、歌手や曲の詳細を改めてまとめてみました。
原曲は伝説的アイドルの代表作!
実を申しますと、旭化成のCMで流れている楽曲は“カバーソング”になります。
曲のタイトルは「さよならの向う側」といい、原曲を歌ったのは昭和を代表する伝説的アイドルの山口 百恵さんですね。
山口さんのヒット曲といえば「横須賀ストーリー」「プレイバックPart2」など枚挙にいとまがありませんが、「さよならの向う側」もこれらと同じく作詞・阿木 燿子×作曲・宇崎 竜童の作品です。
1980年8月にリリースされた同作は山口さん31枚目のシングルで、タイトルからも伝わるとおり、事実上彼女のラストソングとなりました。
人気の絶頂にありながら潔く芸能界を去った山口さんの“引退”を象徴する一曲として、また時代が移り変わっても色あせない名曲として、今も愛され続けている作品といえるでしょう。
カバーしたアーティストは誰!?
さてそんな名曲「さよならの向う側」を素晴らしいクオリティでカバーしたアーティストは、「TeN (A Hundred Birds)」という人物になります。
TeNさんは声の持つエネルギーを体中から発信し、表現し続けている女性ヴォーカリストであり、DJ Yoku率いるダンスミュージック・ハウスユニット「A Hundred Birds」を通じての活動が世界的にも注目を浴びましたね。
旭化成のCMで山口さんの「さよならの向う側」をカバーしたのは2007年のことなのですが、CMソングは瞬く間に話題を集め、これがきっかけでTeNさん自身もソロアーティストとしての新境地を開くこととなりました。
映像と彼女の歌声がシンクロしたCMも一つの作品として好評を博し、現在に至るまでロングランで放映されるに至ったわけです。
なおTeNさんバージョンの「さよならの向う側」は、2008年の夏に音源化もされています。
O.A.直後よりCMソングへの問い合わせが殺到したため、ほどなく「6 feat.TeN」名義でミニアルバムがまとめられ、発売が決定したかたちですね。
こちらのミニアルバムのタイトルはズバリ「さよならの向う側」といい、表題曲を含む全6曲が収められました。
TeNさんの歌声に焦点を当てた同アルバムでは、武満 徹さんの「翼」や唱歌「星の界」といった近代から昭和にかけての日本の名曲が確かな表現力で歌い上げられており、A Hundred Birdsでの彼女とはひと味違った世界観が表現されているので、気になる方は是非チェックしてみてください!
それにしても以前から素敵なCMソングだなぁとは思っていましたが、放送が早11年目に突入しており、反響の大きさからCDまで発売されていたとは驚きました;
旭化成のCM起用がTeNさんの活動の幅を大きく広げたことも確かなようで、これ以降の彼女は様々なCMソングの歌唱に加え、ナレーションの仕事なども精力的にこなしていますよ^^
ただ旭化成CMのナレーターは、TeNさんとはまた別の方になりますね。
「さよならの向う側」をバックにCMの内容にピッタリの重厚な語りを披露している男性ナレーターは、映画・ドラマ・舞台・CM・ナレーションといった様々な分野で才能を発揮している、俳優の田中 哲司さんです。
つい最近もNHK連続テレビ小説「まんぷく」でヒールながらも人間味のある役どころを演じ、注目を集めましたね。
そういったわけで旭化成のロングラン企業CMは、山口 百恵さんの名曲を実力派アーティストのTeNさんがカバーし、更に話題の俳優・田中 哲司さんのナレーションを乗せるという大変贅沢な作りであることが分かりました!
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