1994年に日本初のブライダルジュエリー専門店として創業した“銀座ダイヤモンドシライシ”のテレビCM「彼は走っている」編が、まるで映画のように印象的な仕上がりです。
かなりの尺を取って懸命に走る一人の男性を映し出しており、セリフ等は非常にシンプルで短いのですが、理屈ではなく心に訴えかけるものがありますよね。
眺めるほどに、CMを手掛けた監督の情報と映像に込められたメッセージが知りたくなってきたので、詳細に迫りました。
加えて繊細で美しいCMのBGMに関しても、情報をあたってみましたよ^^
監督の情報とCMの意図をチェック!
「彼は走っている」編を手掛けた監督は、数々のヒット作を生み出している恋愛映画の名手・行定 勲(ゆきさだ いさお)さんです。
1968年・熊本県出身の行定さんは、長篇第1作「ひまわり」(2000年)が第五回釜山国際映画祭にて国際批評家連盟賞を受賞し、演出力のある新鋭として期待を集めました。
その後も数々の名作を世に送り出し、多くの賞に輝いていますが、何といってもその名を知らしめた映画は「世界の中心で、愛をさけぶ」でしょう。
2004年公開の同作は大ヒットを飛ばし、観客動員620万人・興行収入85億円を記録しました。
さて今回のCMは、何気ない日常の中で起こる二人の輝くプロポーズの瞬間を切り取ったストーリーとなっています。
行定さん曰く男性が汗を流しながら真剣なまなざしで走り続けるシーンでは、一生に一度の買い物をした男がプロポーズの指輪を手にし、「早く渡したい」と何故かはやってしまう“可愛い男心”を表現したといいますね。
加えて行定さんは「プロポーズを受けた彼女側も、まさか汗だくで帰ってきてダイヤモンドを渡されるなんて思っていないだろうし」と推察しつつ、そうした「日常の中のサプライズが、あとで振り返ると微笑ましくなると思います」と説明しています。
CM全体の構成としては、突然ドラマが始まったかのような助走があって、そこから最後に“ダイヤモンドのCMなんだ”と分かるような印象を持ってもらえるよう仕上げたそうですよ^^
こういった制作者サイドの意図に目をとおすと、同CMは当然ブライダルジュエリーをPRする映像ではあるのですが、商品が登場するまでの“物語”が非常に重要な役割を果たしているといえるでしょう。
気になるCMソングの詳細は!?
なお今回のCMでは、指輪を手に走る男性を俳優の三浦 貴大(みうら たかひろ)さんが演じています。
1985年・東京都出身の三浦さんは、2010年に映画「RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語」でデビューを飾り、同作で第34回日本アカデミー賞新人俳優賞及び第35回報知映画賞新人賞を受賞した実力派ですね。
プロポーズを受ける女性には、1990年・岩手県出身の土村 芳(つちむら かほ)さんが扮しています。
土村さんも2016年NHK連続テレビ小説「べっぴんさん」への出演をはじめ、CM・映画・ドラマ等で幅広く活躍されている方ですし、二人の演技がCMのクオリティを更に押し上げたことは言うまでもありません。
そしてCMのBGMも、やはり素晴らしいですよね!
歌詞のないインスト曲ながら、男女が紡ぎ出す心の機微を端的に表現したようなみずみずしい音楽で、心に響きます。
深掘りしてみると、こちらのBGMはCM用に制作されたオリジナルの音楽らしく、タイトル等は特段付いていないようです。
作曲家についても公表されていないので、謎多き名曲と捉えることもできそうですね…。
ともあれ「彼は走っている」編は、一流の監督及び才能豊かな出演者と美しい音楽が一堂に会した、贅沢な作品といえるでしょう。
今回のCMをみて、理想のプロポーズシーンを思い描いた女性も多い気がしますね^^
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