10月9日「天皇陛下御即位をお祝いする国民祭典」が皇居前広場で執り行われ、奉祝曲「Ray of Water」が披露されました。
脚本家の岡田 恵和さんが作詞を、復興支援ソング「花は咲く」を手掛けた菅野 よう子さんが作曲と担当した同曲は、歌唱を人気グループの「嵐」が務めたこともあり、一躍脚光を浴びましたね。
それにしても、タイトルの「Ray of Water」とは一体どういう意味なのでしょう?
曲に込められた想いも含め、解説したいと思います。
「Ray of Water」とはどのような意味?
まず奉祝曲のタイトル・Ray of Waterは、日本語にすると「水に差し込むまばゆい光」といった解釈になるようです。
ただもっとシンプルに直訳すれば、「わずかな水」「たった一筋の水の流れ」程度の表現が正しい気もしますね。
そもそも「ray of」という言い回しが、「わずか、少量、〔…の〕光線」といった意味を持つためです。
ちなみに名曲と名高いマドンナの「Ray of Light(レイ・オブ・ ライト)」は、「一筋の光」といった感じに訳されていました。
なぜ「水」をテーマにしたのか?
奉祝曲 組曲 Ray of Water
嵐が歌う
Journey to Harmony
楽譜いただきました。 pic.twitter.com/PBPfwlL7A9— 🍀しのぴぃ🍀 (@shinopy_1215) November 9, 2019
とりあえず「Ray of Water=水に差し込むまばゆい光」という意味のタイトルであることは理解できましたが、なぜ「水」が題材に取られたのかも気になります。
そこで更に深堀りしていくと、天皇陛下が「水」を研究対象にされているという事実に行き当たりました。
Ray of Waterの歌詞の一部も、陛下が2017年の歌会始で詠まれた「岩かげに したたり落つる 山の水 大河となりて 野を流れゆく」という和歌から引いたそうですね。
なおこちらの和歌は山梨県内の水源林を視察した陛下が、一滴の水が流れゆく先に思いをはせて詠まれたものだといいます。
加えてRay of Waterで歌い上げられている「大河だってはじめは一滴だったのだから、僕らの幸せも大河にすれば良い」という主題は、昨年3月の「第8回世界水フォーラム」にて、陛下が人々の生活と社会の発展のため水を分かち合う大切さを訴えられた講演などを参考に設定されたそうですよ。
やはり今回披露された奉祝曲には、様々な想いや背景が織り込まれていたというわけですね!
なおここから先は完全な私見になりますが、Ray of Waterの歌詞や思想は「君が代」を参考にした部分も大きいのではないでしょうか?
君が代も天皇の治世を奉祝する歌であり、「小石が成長して大きな岩となり、それに苔がはえるまで」の繁栄を願う想いが込められています。
もちろん両曲の厳密な意味が違うことは理解できますが「取るに足らぬさざれ石が大きな岩になる」「一筋の水の流れがやがて大河になる」と、自然の事象を引き合いに出しながら悠久の時の流れを可視化し、天皇の御代を祝福するという手法は、かなり似通っていると感じませんか?
Ray of Waterも国歌のように、今を生きる人々にとって特別な一曲となるかもしれませんね^^
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