金鳥・蚊取り線香のCM「金鳥の渦巻『見えないところ』篇」が、はんなりとして良い雰囲気です。
金鳥の渦巻「見えないところ」篇のCM動画はコチラ
京都を舞台に、藤原 竜也さんと旅館の女将に扮する女優・竹本 聡子さんがやり取りする場面が描かれ、「夏のさりげないおもてなし」に蚊取り線香の良い香りが一役買うとの主題を伝えてくれますね^^
ただ一点どうしても気に掛かるのが、藤原さんが発するセリフです。
「おおきにどす」という言い回しが、何となく不自然に感じるんですよ^^;
SNS等をチェックしたところ、私と同じように「おおきにどすって何?正しい京都弁なの!?」との疑問を抱いている方が少なからずいらっしゃるようでしたので、言葉の詳細を調べてみました。
「おおきに/どす」は京都弁だが?
「おおきにどす」というフレーズに馴染みはありませんが、「おおきに」という表現は確かに京都弁であり、美しい京ことばの一つとして象徴的に語られることもあります。
その意味は京都以外の方もほぼ理解できると思いますが、「ありがとう」になりますね。
「おみやげ、おおきに」といった具合に使われるわけです。
一方の「どす」は断定の丁寧語であり、「です」を意味します。
江戸末期から昭和にかけては男女とも用いたとされ、おおきにと同じくよく知られた京都弁であるものの、現在では高齢層や芸妓などが使用するのみで、日常会話からは姿を消しつつあるといわれていますね。
ともあれ以上のことから察するに、藤原さんが口にする「おおきにどす」という言葉は2つに区切ることができ、そのまま訳せば「ありがとう・です」という意味合いになりそうです。
う~ん…「ありがとうです」というのは、やはり日本語としておかしい気がしますね^^;
CMの「しゃべり方」が問題!?
CMの感想に目をとおすと、やはり「おおきにどすという言い方は、どう考えても不自然。
正しい京ことばではない」との指摘が多く上がっています。
感謝のフレーズであることは通じますが、正しくは「おおきに」だけで良いというわけですね。
ただ更に深く調べていくと、「おおきにどす」という言い回しは耳にする機会がないので違和感を覚えるものの、伝統的な京ことばとしては確かに存在したという説も幾つか目に付きました。
古典的な言い回しというだけで、間違いではないというのです。
それなのにCMから妙な気持ち悪さを覚えてしまうのは、藤原さんの「しゃべり方」や、言葉の登場の仕方に問題があるとの指摘も上がっています。
言われてみると確かに、藤原さんの言い方は「無理やり京都っぽい表現をしてみたよ~」というニュアンスを含んでいるようにも捉えられますよね。
そのあとに女将と二人で笑い合う場面が挿入されることも相まって、「ステレオタイプな印象で、京都弁をバカにしているのか!?」と不快に思った方は確かにいらっしゃったようです。
例えば美しい舞妓さんがしっとりと発言するような構成であれば、「おおきにどす」自体に引っかかりを感じる視聴者も少なかったのかもしれません。
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