10月4日より公開されている映画「蜜蜂と遠雷」の特報・予告映像に使用されている曲が、注目を集めています。
みずみずしいピアノの音が生き物のように響き、疾走感が凄いですよね。
映画の持つスケールの大きさをアピールし、視聴者の期待を高めるには、打ってつけの音楽という印象です。
実際にSNS等をみると「蜜蜂と遠雷のCMで流れる音楽の詳細が知りたい!」との声が数多く寄せられておりましたので、情報をまとめました。
曲はプロコフィエフの代表的作品!
早速ですが、今回の映像で流れている楽曲はセルゲイ・プロコフィエフのピアノ協奏曲 第3番 ハ長調 作品26です。
プロコフィエフ:ピアノ協奏曲 第3番 ハ長調 Op.26の動画(YouTube)はコチラ
1921年に作曲されたピアノ協奏曲で、作曲者自身をはじめとする多くのピアニストによって盛んに演奏・録音が行われており、彼の作品中で最も有名なものの一つといえるでしょう。
初演当初こそ特に人気が出なかったものの、その後華々しい称賛を得るに至り、現在では20世紀の代表的楽曲と称されるまでになりました。
独奏とオーケストラのバランスを維持しつつも、要所ごとに情熱的なフレーズや不協和音といったプロコフィエフならではの表現が織り込まれており、全体として活気溢れる曲調に仕上がっていますね^^
話題作の実写化に期待が高まる!
ちなみに同楽曲については、プロコフィエフが亡命途上の日本滞在中に聞き覚えた「越後獅子」の旋律が終楽章に流用されたといわれており、楽曲解説において必ずといって良いほど言及される有名なエピソードとなっています。
真偽のほどは確かではありませんが、プロコフィエフが日本で芸者遊びに興じていたこともあって、その作品に日本の文化が何らかの影響を与えたことは否定できないでしょうね。
そのように考えると、同楽曲は日本人にとっても親しみやすい作品といえるかもしれません。
加えてこちらの名曲はピアノコンクールでの人気曲としても知られており、アメリカ映画「コンペティション」ではヒロインが作中で演奏する場面が描かれました。
このたび公開された「蜜蜂と遠雷」も国際ピアノコンクールを舞台にした青春小説の実写化ですので、プロコフィエフの作品に白羽の矢が立ったかたちでしょう^^
ピアニストの登竜門に挑む男女4人が紡ぎ出す「情熱のぶつかり合い」といった面でも、ピッタリの選曲だと感じます。
「蜜蜂と遠雷」は直木賞と本屋大賞をダブル受賞した恩田陸の人気小説を映画化したものということで、原作ファンの期待という点では相当ハードルが上がっているようですが、今回の映像を見る限り相応の仕上がりになっているものと見受けられました。
ピアノを軸に物語が展開するため、映像だからこそ可能になった表現も多々あるでしょうし、是非映画館まで足を運びたいですね^^
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