以前は特別な日などにしか食べる機会がなかったお寿司ですが、スシローやはま寿司、くら寿司、かっぱ寿司などの大手回転寿司チェーン店が全国に普及してからは、ファミリー向けの定番料理となりました。
もちろん、カウンター席の高級なお寿司屋さんと比べると、回転寿司の方が味はだいぶ劣りますし、ネタの種類も違いますが、味の良し悪しが分からない子供からすれば、魚以外のツナマヨやコーン、かっぱ巻きなどが豊富な回転寿司の方が好まれる傾向にあるようです。
今回はお寿司の中でも好きな方が多い「かにみそ」について、スシローやはま寿司、くら寿司、かっぱ寿司などの大手回転寿司チェーン店で出されている「かにみそ」はなぜ安いのか、本物なのか調べてみました。
偽物の場合、その正体は何なのでしょうか?
また、原価はどれぐらいなのでしょうか?
回転寿司の「かにみそ」は本物なの…?
結論から申し上げますと、回転寿司で販売されているかにみそは正真正銘の「かにみそ」です。
例えばカニカマは“かにかまぼこ”の略であり、風味・食感・形・色などを蟹の身に似せて作った蒲鉾で実際には蟹ではなのですが(主原料はスケトウダラなどの魚肉)、かにみそはこういったコピー品ではないのですね。
そういったわけで、“回転寿司で提供されるかにみその正体は、本物のかにみそ”という点をまず押さえておきましょう。
そこで気になってくるのが、高級なイメージのあるかにみそを、どうして回転寿司チェーン店にて安価で提供できるのか?ということ。
その答えの一つは、ほかならぬ“企業努力”といえます。
例えばスシローは、自身もかに漁船に乗船した経験のあるバイヤーが目利きの力と知見を駆使し、難しいといわれるかにの仕入れに注力しているそうです。
その際に、色々な種類・部位のかにをまとめて仕入れることにより価格帯を抑えつつ、希少部位である内子なども仕入れ、魅力的なかにづくしフェアに漕ぎつけているのだとか。
大量仕入れによって価格帯を押さえることができるのは、大手回転寿司チェーン店ならではの強みかも知れません。
各企業のプロフェッショナルが試行錯誤を重ねた結果、高級品であるかにみそを気軽に楽しめるというのは、消費者にとって有難い限りですね!
「かにみそ」の原価がどれくらいか気になる!
それにしても、下世話な話ではありますが、回転寿司にて提供されるかにみその原価は一体どれほどなのでしょう?
一つ参考になるのは、各大手回転寿司チェーン店の財務データです。
2021年のデータによれば、スシローの原価率は45.9%で、くら寿司の原価率は45.2%。
売上原価とは、売れた商品の仕入れや製造に掛かった費用のことであり、寿司の原材料費に相当します。
…と言っても今一つピンとこない部分もあるので、別途回転寿司屋でも使用されているという業務用の「カニミソチューブ」の価格を調べてみたところ、100gで400円程度のものが見受けられました。
こちらは一例ではありますが、同かにみそは卵白を加えたものといいますから、塩だけで仕上げたものより、お安く手に入るのかも知れません。
こういった商品を使用することにより、価格を抑えている回転寿司チェーン店もありそうです。
また、寿司のコスパはネタによって違いますから、かにみそのように原価率が高い商品を、タマゴや納豆といった仕入れが安く済む皿の儲けでカバーしながら取り扱っていることも考えられるでしょう。
そもそも一皿に使うかにみその量はそう多くありませんし、様々なやりくりによって、本物のかにみそがお安く提供されているといえそうです。
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