イモトアヤコさんが出演するサントリー緑茶「伊右衛門」のCMに、少々気になる表現があります。

サントリー緑茶 伊右衛門『こころの茶屋 コケ』篇のCM動画はコチラ

「こころの茶屋 コケ」篇と銘打たれたこちらのCMでは、がむしゃらに走っていたら思いもよらない自分に辿り着いたと語るイモトさんの生き方をコケにたとえ、「転がる石に苔は生えへん」という言い回しで表現しているのですが、実際に転がる石には苔が生えないのでしょうか?

単なる比喩的な言葉なのか否か、実態を調べてみました。



そもそも「転がる石には苔が生えぬ」って?

今回のCMで宮沢 りえさんが口にする転がる石に苔は生えへんというセリフは、そもそも「転がる石には苔が生えぬ」という、よく知られたことわざに因んだものです。

大学の入試問題等で、同じことわざを英語に言い換えると「A rolling stone gathers no moss.」になるという問題が割とよく出ますし、ご存知の方も多いでしょう。

ちなみにこちらのことわざは「職業や住まいを転々とする人は成功できない」という批判的な意味と、「活動的にいつも動き回っている人は能力を錆びつかせない」という肯定的な意味の2つを持っています。

前者はイギリス的・後者はアメリカ的な意味合いとして理解されていますね。

「苔が生える」という事象をどう受け取るかによって正反対の言葉になるわけですが、当然イモトさんの例えではポジティブな表現として用いられています^^

スポンサーリンク?

「苔」が持つ性質はどのようなもの?

各国でこのような表現が広く定着していることからも分かるように、やはり実際の苔も地表が長く放置されたときに生え、耕すなどの攪乱(かくらん)が行われていると育たない植物として認識されています。

その状態が長く続いてきたことを示す「苔むす」という言葉もあり、これは「君が代」の結びの歌詞にも登場しますよね。

ちなみに日本には約1,700種の苔が生育しており、正確な判別は専門家であっても容易ではないそうです。

数ある苔は固有の特徴を持っていて、木に生える苔・土や岩の上に生える苔・水辺を好む苔など様々だといいますが、やはり全般的に変化の少ない環境で自生している気がしますよね^^

注意深く街を歩いてみてもブロック塀や古木に苔が生えているケースはめずらしくありませんが、誰もが思わず蹴り飛ばしてしまうような道端の小石が緑色に苔むしているというのは、ちょっと見たことがありません。

よって苔の性質は種類によっても異なるものの、全般的にみて「転がる石に苔は生えへん」という表現がピッタリ当てはまるといえそうです。

昔の人々も体感的にそのことを理解していたからこそ、「苔=長く続いてきたこと。悠久の時間」との認識から派生する比喩表現を、様々な文学等において好んで使用し続けたのではないでしょうか?

スポンサーリンク?