(画像引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/岐阜市)

現職である、細江茂光市長(69)の引退に伴う岐阜市長選挙は、1月21に告示され、同28日に投開票が行われます。当記事では28日の即日開票に合わせ、どこよりも早く且つ正確に結果速報を更新していきます。

立候補したのは、

・森下満寿美氏(57)~元市議~
・中西謙司氏(56)~製菓会社社長~
・吉田里江氏(52)~元衆議院議員秘書~
・柴橋正直氏(38)~元衆議院議員~
・小森忠良氏(59)~元銀行員~
・棚橋保之氏(37)~農業ベンチャー企業経営者~
・中根理記氏(69)~尺八講師~

新人7候補となっており、これは岐阜市長選として過去最多。

現職市長が初当選した2002年以来16年ぶりとなる、新人候補同士による壮絶な選挙戦が幕を上げました。

なお、28日の投票時間は午前7時から午後8時まで、1月20日時点での市選挙人名簿登録者数は、33万9,944人(男16万1,203人、女17万8,741人)となっています。

また、政務活動費を不正受給していたことが発覚した市議の辞職に伴う、市議補選の投開票も同日実施され、元職1名・新人2名の計3名が立候補、1議席を奪い合うことになります。

最新の開票結果

   森下増寿美  4,566票
   中西健司  30,074票
   吉田里江   7,017票
当選 柴橋正直  64,598票
   小森忠良   5,140票
   棚橋保之   8,263票
   中根理記   1,329票
※投票率36.35%

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どの候補が政策をより明確にアピールできるかがカギ

今回の岐阜市長選においては、市長選としては極めて異例となる、7名もの立候補者が乱立したため、それぞれの候補が他候補との政策の違いを、明確に有権者に対して示せるどうかが、勝敗の帰すうを握ってきます。

そこでここでは届け出順に、市内各所で挙げられた「第一声」や、これまで述べてきた発言などから見えてくる各候補の政策・主張を、プロフィールを添えわかりやすく整理しておきます。

市民目線で市政を見直していくべき~森下増寿美氏~

岐阜市千手堂北町の、北野公園において選挙戦における論戦の口火切った森下氏は、豪華な庁舎新設計画を見直し余った予算を、

・高校卒業までの医療費無料化
・学校給食費の無償化
・75歳以上の医療費負担軽減

などに回していくべきだという、自らの考えを表明。

併せて、「市民のそばに立った、市民の力になれる市長として全力で頑張る」とも述べ、1期務めた市議時代からの支持者と集まった有権者に向けて、「市民目線の市政」を進めていくと強調しました。

【森下増寿美(もりしたますみ)氏プロフィール】


生年月日:1961年1月5日
出身地:岐阜県郡上市
出身校:岐阜県立岐阜商業高校(定時制)
党派:無所属
主な経歴:縫製会社勤務後、1999年出馬した岐阜市議選で当選(1)、現在は夫婦で建設会社を経営するかたわら、県北民主商工会で常任記事も務める。

子や孫への明るい未来を勝ち取る戦い~中西健司氏~

2017年11月、出馬表明に伴い行われた記者会見において中西氏は、

「現市政・市議会が作り上げた計画をひっくり返すことは考えない。」

と述べ、新庁舎建設計画について、65億円にも及ぶ合併特例債を使い、平成32年度末の完成をめざすことを強調しました。

その発言通り、「現市政の継続」を自身の方針としており、大手広告会社での経験や、帰省後その経営に携わってきた、3代続く地元製菓会社で発揮した経営手腕を、市政にも活かしていく考えを示しました。

【中西健司(なかにしけんじ)氏プロフィール】


出身地:岐阜県岐阜市
出身校:東京大学
党派:無所属
主な経歴:大学卒業後電通入社、9年後退社し帰省、家業である山中製菓入社、3代目社長に就任。

財政の健全化と市役所新庁舎の見直しを進めるべき~吉田里江氏~

吉田氏は、岐阜市神田町で出陣式を開催しその中で、

「無駄なお金は使えない。財政の健全化と市役所新庁舎の見直しを。」

と発言、18階建てになる計画の新庁舎をもっとコンパクトにして、経費を削減すべきだとする自身の考えを強調しました。

また、過去3度にわたり岐阜県で国政選挙を戦った同氏は、

「(今回の市長選出馬は)崖っぷちの選択だったが、なんとしても市民と一緒に政治をやりたい。」

と、政治生命をかけて選挙戦に臨む意欲をのぞかせました。

【吉田里江(よしだりえ)氏プロフィール】


生年月日:1965年12月11日
出身地:愛知県名古屋市
出身校:筑波大学
党派:無所属
主な経歴:大学卒業後アメリカ留学、衆議院議員秘書を経て、2010年は「立ち上がれ日本」公認、2014・2017年は民主党の公認を受けて、衆議院選挙に出馬するもいずれも敗退。現在は(株)アジア・リソース・コネクション代表取締役を務める。

一緒に岐阜を動かしていこう~柴橋正直氏~

2014年に行われた前岐阜市長選に出馬し、わずか1,500票余りの僅差で現職候補に敗れ、今回が雪辱戦となる柴橋氏は、

「この4年間、地域を歩き、街頭に立ち、1,000回を超える会合で地域のみなさんと膝をつき合わせてきた。」

と、地道な活動で市民の声を吸い上げ、吸収してきたことをアピール。

また、今選挙における最大の争点となる新庁舎建設については、計画そのものは尊重する構えを見せているものの、

「(市の)政治を変えれば、岐阜(県)は動く。変わる。」

と、現市政における県との連携の悪さを指摘し、あくまで市政の刷新を訴えながら戦っていく模様です。

【柴橋正直(しばはしまさなお)氏プロフィール】


生年月日:1979年7月3日
出身地:京都県京都市
出身校:大阪大学文学部
党派:無所属
主な経歴:三菱東京UFJ銀行に入行、翌年衆議院議員である小沢一郎氏の政治塾に入塾、26歳で衆議院選に岐阜1区から出馬するも落選するも、翌衆議院選で雪辱を果たし初当選(1期)。

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新庁舎建設計画を白紙に~小森忠良氏~

岐阜市鷺山で開催された自身の出陣式において、

「市役所新庁舎の建設をゼロから見直す」

と、現市政との考えの違いをアピールした小森氏は、十六銀行員として県とも仕事をした実績を強調。

「市の借金がたくさんある(約2,500億円とも)中で、新庁舎建設に300億円を使っている余裕は全くない。」

と語気を荒げ、子供世代への将来的な負担増を指摘し、その中止まで視野に入れる考えを、集まった市民に向けて強く訴えました。

【小森忠良(こもりただよし)氏プロフィール】


生年月日:1958年
出身地:岐阜県岐阜市
出身校:一橋大学
党派:無所属
主な経歴:十六銀行入行後、同行研究所で研究員として高齢化やまちつくりについての研究に従事。

特区の設置で魅力ある産業の創生を~棚橋保之氏~

政治的しがらみを絶ち、草の根の選挙戦を掲げる棚橋氏は、

「市をもっと誇れるまちに」

と第一声でそのスローガンを表明。

加えて、自身が立ち上げた弁茶ビジネスでの経験を活かし、

「岐阜市に特区を設けて、地域の特色を生かした収益性の高い、魅力ある産業を作っていく。」

と、産業の育成による岐阜市の経済好転と、それに伴う若い世代の近隣都市への流出防止などを公約として訴えました。
なお、新庁舎建設計画の見直しについては今のところ明言を避けており、おおむね容認をする方針であるとみられています。

【棚橋保之(たなはしやすゆき)氏プロフィール】


生年月日:1980年7月4日
出身地:岐阜県岐阜市
出身校:オクラホマ州立大学
党派:無所属
主な経歴:大学卒業後、留学を経て大手工作機械メーカーであるヤマザキマザック(株)入社、その後コンサルタント会社勤務などを経て、農業ベンチャーである(株)アンバサダーを設立、代表に就任。

低迷する長良川鵜飼の活性化を~中根理記氏~

最後に名乗りを上げた中根氏も、膨大なコストがかかる新庁舎建設に伴う移転には否定的で、

「柳ケ瀬の客足がますます遠のく。庁舎は中心市街地にあるべきだ。」

という持論を展開。

また、愛知県犬山市が昼の鵜飼いで観光客を呼び込んでいることに触れ、

「朝昼問わず鵜飼いをすれば、岐阜市にも観光客が呼び込める。」

と自身が飼育する「鵜」を引き連れて、小さなコストで実現可能なアイデアで岐阜市を活性化すべきだという、個性的な意見を第一声で発しました。

【中根理記(なかねまさのり)氏プロフィール】


出身地:岐阜県岐阜市
出身校:岐阜大学大学院
党派:無所属
主な経歴:鵜飼いの鵜匠、尺八講師をしながら出馬した、岐阜県安八町長選に出馬するも落選。

支持基盤・政策が固まっている中西氏が最有力か

各候補の発言を整理した結果、現市政の継続を明言している中西氏、容認する方針である柴崎・棚橋両氏以外の4候補は、いずれも最大の焦点である「新庁舎建設」に関して縮小、もしくは白紙に戻すべきだという姿勢を見せています。

計画容認派の3候補のうち、「現行市政の継続」という方針を取ることで、政策アピールが最も明確になっているのは断然中西氏。

新庁舎建設を「是」とするにしても、「非」とするにしても、他の候補との色分けがクッキリと出て有権者からすればわかりやすい、という印象を受けました。

また、出陣式には市長夫人も出向くなど、強い支持基盤を持つ現職市長は、中西氏を支援していく方針を取っているようです。

さらに、自民・公明の与党勢力は中西氏の推薦と支援を、共産党は森下氏を推薦、民進系の県議・市議は柴橋氏の支援に回ることが判明しています。

元来岐阜県は、「自民王国」と呼ばれるほどその地盤が強固な土地柄であるうえ、現職の総務大臣で岐阜市が選挙区である、野田聖子衆議院議員も応援に駆け付けるなど、現状では中西氏が最も有力でしょう。

地元選出の元衆議院議員として、知名度も高い柴崎氏がそれを追い、他の5候補がどこまで食らいつけるか、という展開になると考えられます。

ただし、候補者が7名と乱立したため、いずれも当選に必要な法定得票数(有効投票総数の4分の1)に達せず、公職選挙法施行以来7例目となる「再選挙」に突入する可能性も高いことから、全国的にも非常に注目度の高い選挙となっています。

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