ちょうど2年ほど前から、各種報道において大々的に耳にするようになった「チバニアン」というワード。
言葉のインパクトも相まってでしょうか、当初は非常に明るい話題として取りざたされていた印象です。
それなのに、ここのところ流れるチバニアンに絡んだニュースは穏やかでない内容ばかりの様子…。
なんでも「反対派」勢力が登場しているというのですが、これは一体どういうことなのでしょう?
そもそも「チバニアン」って?
「チバニアン」反対派の研究者が土地の一部に貸借権を設定したことに対し、市原市が条例案を発表。https://t.co/LAamDl1Cp2
— 毎日新聞 (@mainichi) 2019年6月24日
チバニアンとは、ラテン語で「千葉時代」を意味する単語であり、千葉県市原市の養老川沿いにある約77万年前の地層のことを指します。
こちらの地層からは、約77万年前を境に地球の磁場が逆になっていることを明確に読み取ることができるため、地質年代の区切りの目印とされ、地球の歴史を調べる上で重要な地層として注目を浴びることになったんですね!
そんなチバニアンをめぐっては、茨城大などのチームが国際学会に対して地球史の一時代を「チバニアン」と命名するよう申請を行っており、昨年11月までに2次審査が終了しています。
このままいけばチバニアンがジュラ紀・白亜紀等と並び称されるようになるとのことで、一日本人としても何だかウキウキしてしまうニュースではありますね^^
気になる「反対派」の言い分とは
命名権の獲得は秒読みとされ、順風満帆かに見えたチバニアンの行方ですが、ここにきて「申請反対派」が活発な動きをみせている点が注目を集めています。
もう少し具体的にいうと、命名に反対する茨城大の名誉教授・楡井 久氏が「研究チームの調査には捏造がある」と言い始めたのです!
更に楡井氏は昨年7月、地層周辺の土地を所有する地権者との間で10年間の賃貸借契約を締結し、賃借権を登記して、地層に立入りできないようにすると宣言したのですから大変です。
残る3次と4次の審査通過には、現場へ自由に立ち入って調査研究ができる状態を保つ必要があるんですよね…。
楡井氏はチバニアンを「第二の小保方事件だ」とまで糾弾し、審査通過を断固阻止する構えですが、捏造と決めつけられた同じく茨城大の岡田 誠教授は「はっきり言って、彼の主張にプロの研究者はみんなぽかんとしていますよ」とあきれ顔。
捏造がある・いいや正統な研究成果だということで、反対派と研究チームの主張は真っ向から対立しているわけです;
事実関係については当事者でも専門家でもない立場からは判断しづらいですが、両者がともに茨城大関係者であることから、今回の騒動にはいろいろと根深い背景が絡んでいるとの憶測も流れ始めています。
「もともと地層に目を付けていた研究者はいたのに、後発グループがサクサク申請を行って手柄を横取りする形になったため、古株メンバーが反対派に回ったのでは?」などという噂も流れているようでした^^;
いずれにせよ、チバニアンそのものの価値が正当に認められることを願ってやみません。
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