財務省が2024年度から使用される1万円札・5千円札・千円札の新たなデザインを発表しました!
新しい1万円札の肖像画には「日本資本主義の父」と呼ばれる渋沢 栄一、5千円札には「女子教育の先駆者」と評され、津田塾大学を創始した津田 梅子、千円札には「近代日本医学の父」といわれる北里 柴三郎が、それぞれ選ばれていますね。
それにしても紙幣に載せる肖像画の人選って、どのような基準で行われているのでしょう?
人選には幾つかの基準アリ!
実のところ、肖像の選出に当たっては明確なルールがあって、端的にいえば
①日本国民が世界に誇れる人物
②一般的によく知られている人物
③偽造防止の観点から、なるべく精密な人物像の写真や絵画を入手できる人物
という3つの条件を満たすことが必要とされます。
特に③が決定のキモになりそうな感じですね。
いかに有名で人気の高い人物だったとしても、紙幣として仕上げるだけの「素材」がなければNGということです。
ちなみに、これまで日本において紙幣の肖像になった人物は17名いて、こと「聖徳太子」に関しては合計7回も選出されているというのですから驚きました^^;
「ダブリ」は許容されるんですね~。
どうして肖像画を載せるの?
ところで、お札に記載されている内容って、どうして人物の顔なんでしょう。
例えば「日本らしさ」を追求するならば、富士山の絵を中央にドーン!みたいな感じでも、デザイン的に面白い気がしませんか?
しかし、この点に関してもきちんとした理由があるんですよ。
お札に肖像画が描かれているのは、「ニセ札防止」のためなんです!
結論だけ聞いても今一つピンときませんが、実は人間の脳って、「顔を認識する能力」に優れているらしいんですね。
見慣れた人物の微妙な顔つきの違いや、わずかな表情の変化もしっかりと識別することが可能なので、もし誰かがニセ札を作っても、そのお札の肖像画が少しでもぼやけていたり、違う絵柄になっていたりすると、すぐに気が付くのだとか。
それゆえニセ札の横行を阻止するために、お札には人物の「顔」が描かれているというわけです。
なお、この考え方は海外でも採用されており、世界で発行されているお札の約7割に肖像画が掲載されているといいます。
紙幣のデザインにある程度の共通項がみられるのも、理由があってのことだったんですね!
お札って毎日使うものなのに、改めて注目してみると、知らない部分も多いなと感じました。
今はまだ福澤 諭吉、樋口 一葉、野口 英世の図柄を見慣れているため、「新たな3名に馴染めるか疑問」との声も多いですが、実際に流通が始まれば自然と受け入れられていく気もします。
新しい紙幣を手に取る日が今から楽しみですね♪