ここのところ、「煽り運転」のニュースを本当によく見掛けます。
ほんの数年前まではほとんど報道されていなかったようにも感じるのですが、煽り運転の数が急増したということでしょうか?
そうであれば「イライラしている人たちが増えてしまったのかな?」と、少し悲しくもありますね…。
ただ、ニュースに取り上げられる頻度が増えただけで、煽り運転の件数自体は以前と変わっていない線もありそうです。
実情はどうなっているのか、リサーチしてみました!
煽り運転の件数は実際に増えている!
まずは関連のデータをチェックしてみましょう。
警察庁によると、高速道路で前方の車との車間距離を詰め過ぎたなどとして、全国の警察が2018年1~6月に道交法違反の車間距離不保持で摘発した件数は6130件に上り、2017年同期の3057件からほぼ倍増したそうです!
なるほど、実際に煽り運転の件数は激増していたわけですね;
背景には、社会問題化した煽り運転に対する「取り締まり強化」の影響があったとみられています。
そして取り締まり強化のきっかけとなったのが、2017年6月に発生した「東名夫婦死亡事故」なんですよね…。
静岡市の夫婦が子どもの目の前で事故に巻き込まれ命を奪われるという痛ましい事件を受けて、警察庁が悪質で危険な運転に対しては法令を駆使し、徹底した捜査を行うよう指示を出した結果、煽り運転が全国各地で炙りだされていったようです。
煽り運転の増加には様々な要因があった?
と同時に、ドライブレコーダーやスマホによる撮影機能が普及したことも、煽り運転の摘発に一役買ったといえそうです。
煽り運転自体は以前から一定数あったといわれていますが、ほとんどの被害者はなすすべもなく逃げまどい、そのまま泣き寝入りしてしまうことが多かったと思うんですよ。
しかしながら、一部始終を何より説得力がある「映像」として残すことが可能となった今、これを証拠に警察へ駆けつける方たちが増えたものと推察します。
おそらく、煽り運転が増加した要因は幾つかあるのですが、
「従来と変わらず煽り運転が起こる→記録媒体による証拠がある→社会問題になっていることもあり、警察側もしっかり対処してくれる→悪質事故が頻発した結果、メディアでの扱いも大きい」
このサイクルが出来上がった結果として、データ上はもちろん感覚的にも「表に出てくる煽り運転の数」が急増したのではないでしょうか?
度重なる報道により「煽り運転=完全な悪」という認識が広く浸透したことも、被害者が声を上げやすくなった一因であると考えます。
ちなみに先ほどと同じ警察庁のデータによれば、高速道路での道交法違反の摘発件数は煽り運転関連を含めて全体で32万2件となっており、このうち速度違反が15万3234件と最も多いのだそうです。
運転に際し「心のゆとり」を持つことが一番重要である点は、今も昔も変わりないといえるでしょう。
この記事へのコメント一覧
この記事へのコメントはありません。