競泳女子でオリンピック・金メダル候補の池江 璃花子さんが12日、自身のツイッターを通じて白血病であることを告白しました。
突然の報告にまずは言葉を失った方がほとんどだと思いますが、「さらに強くなった姿を見せたい」と誓う本人の力強い言葉を受けて、回復を祈る声が相次いでいます。
と同時にSNS等をチェックすると、「やはり、池江さんも容姿端麗だから」「白血病の魔の手が、また美しい女性の元へ伸びてしまった」等の投稿が少なからず見受けられるんですよね…。
どうやら世間には、「白血病=容姿に恵まれた人が侵されやすい病」との認識が広まっているようです。
それにしても、人々がこのような考えに至った経緯は何なのでしょう?
医学的な根拠があるのかも含め、リサーチを進めました。
白血病と美人を紐づけたのは伝説的女優?
白血病を患った芸能界・スポーツ界の有名人は複数いらっしゃいます。
その中でも、多くの方が白血病と美しい外見を紐づけるきっかけになったと思われるのが、昭和を代表する大女優・夏目 雅子さんでしょう。
彼女は急性骨髄性白血病により、27歳の若さでこの世を去りました。
死後長い時を経た現在でも、「美人薄明」の代名詞として語り継がれていますよね。
その他、確かな歌唱力で人気を博した歌手・本田 美奈子さんなども、白血病に命を奪われた可憐な女性として知られています。
男性に目を向けてみると、市川 海老蔵さんの父・団十郎さんや、強靱な肉体と圧倒的な強さで人々を魅了した格闘家のアンディ・フグさん等、本業での実力はもちろんのこと、やはり容姿の整った方が多いように感じますね。
このような実例に、「白血病は美貌と才能を奪ってしまう」と嘆く声もよく聞かれます。
白血病と容姿に具体的な関連性はあるのか
とはいえ、外見の評価というのはあくまで主観的なものでもありますし、少なくとも現状において、白血病と容姿の間に何らかの「因果関係」があることは認められていません。
私たちが患者として知り得るのはやはりメディアに登場するような有名人がほとんどで、そういった方たちは必然的に美しい外見や才能といった秀でた部分を持っていますから、ことさら「白血病に罹るのは優れた人物ばかり」とのイメージが強調されるのでしょう。
近年、治らない病ではなくなってきているとはいえ、名の知れた人物が白血病になればどうしてもマスコミはセンセーショナルに報道しますからね。
しかしながら、有名人に限らず懸命に白血病と闘っている方は大勢いるわけで…。
医師の言葉を借りれば、この病気は本当に突然発症するため、いつ「明日は我が身」となってもおかしくないといいます。
容姿などの条件は関係なく、誰もに患う可能性があるということですね。
私自身ももう少し「我がこと」として、白血病やドナー登録について考えてみようと思いました。
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